見守りとは、管理するのではなく寄り添うこと ~ケアマネジャーからのメッセージ

私たちスタッフはよく「見守り」という言葉を使います。
「見守り」は、「今日は顔色がよくないな」「足が痛そうだな」「なんだか機嫌が悪そうだな」
といったことに早めに気付き、適切なケアをするために必要なことです。
やんわりとした響きですすが、入居者様の安心と安全に繋がることなのでおろそかにできません。

ただ、しっかり見守ろうとするあまり、過剰な制止、制限、監視になってしまう恐れもあります。
例えば、庭に面した掃き出し窓に近づいたり、玄関の窓から外を見ようとするだけで、
「危ないからこっちへ来て」とか、歩行が不安定な方が椅子から立ち上がるだけで、
「どこへ行くんですか?」と声をかけたりすることです。

このような対応は、入居者様に窮屈な思いをさせてしまいます。
ひょっとして窓から外を見ながら、子どもの頃に思いを馳せておられるのかもしれませんし、
ホーム前の道路を歩く学校帰りの子どもたちに、
ご自分の娘さんや息子さんの幼いころの姿を重ねておられるのかも知れません。
椅子から立ち上がるのはただお尻が痛くなっただけかも。

こんな時、スタッフには、一緒に庭を眺めたり、散歩にお連れしておしゃべりするなど、
余裕をもって接するよう伝えています。
「見守り」は、スタッフ側の目線で管理することではありません。
言い換えれば、入居者様の心に「寄り添う」ことでもあります。
これからも「寄り添う」ケアに磨きをかけていきたいと思います。

介護支援専門員 片岡 博幸

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