認知症の方の終活はだれがする?

1月18日、第98回運営推進会議を開催しました。

今回のテーマは、『やがてくる最期のときを考えるということ』です。

最期のことはあまり考えたくないことでもあり、これといって準備をしない人もたくさんいるでしょう。
私たちは、やがてくる最期に備えることは、とても大切なことだと考えています。

お母さんには長く元気でいてほしいけど、ホームで見てもらっているから安心ですか?

一人暮らしだった方などは、グループホームに入居後、心身が活性化して元気になることがあります。
それでも、高齢者は、日々少しずつ何かしらの機能が低下していきます。
発熱で寝込んだり、転倒による骨折をきっかけに、急に低下が進むことがよくあります。
また、認知症の方は、そうでない方より、身体機能などの低下スピードが速いとされています。
3カ月前にできていたこと、2週間前にできていたことができなくなっていくことが増えていきます。
でも、ふだん様子を見ていない家族様の中には、衰えを実感できなかったり、
信じたくないと思ってしまうのです。

本日会議に出席された家族様は、
「サザンツリーさんは、早期に開業されていますが、できるかぎり自立して生活するという
本来のグループホームの目的が守られている点が、母が入居するときの決めてでした。
ミニ特養化しているグループホームがいいとは思っていません」
とのご意見をくださいました。

一方で、グループホームでの看取りの可能性については、出席者の方の関心は高いようです。
令和3年度の介護報酬改定で看取り加算が拡充され、グループホームでの看取りが推進されています。
その流れで、重度や終末期の方が増えて、グループホームがミニ特養化する生活環境は、
なるべく自立した生活を目指すグループホームの目的と相反するジレンマを抱えています。

本日の出席者で、特養の事情にも詳しい方から、
どこの特養でもあたりまえに看取りをしているわけではないという情報をいただきました。
病状が悪化すると、施設内での看取りを回避して、最終的に病院で亡くなる例が多いとのことです。
それだけ、看取りは簡単ではないということかもしれません。

入居者様が弱られていく姿を見ること、現実を直視することはとてもつらいことです。
けれど、いつかだれにでも最期のときがくるからこそ、
家族様も、私たちホームも、よくない変化も受け止めて、受け入れながらも、
入居者様に、「今あるこの時間を大切に生活していただけるよう支援すること」が、
入居者様を思うことと考えているのです。

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