7月21日(水)、第89回運営推進会議を開催しました。
今回は、『「グループホーム」と「特養」の違いをご存じですか?
~ いつまでグループホームで暮らせるの?』をテーマとしました。
現在、サザンツリー入居者様の平均要介護度は2.3、平均入居期間は3.7年です。
入居期間が意外に短いことに気づかされます。
最も長い方は16年近く、5名の方が4~10年近く入居されていますが、
平均値が短くなっているのは、入居時点の平均年齢が以前より高くなっていること、
急病で比較的短期間で退居される方が少なくないことがあげられます。
一方、特養は、要介護度3以上の方が入居対象ですが、要介護度4~5の方が
優先されるため、申し込みから入居までの待機期間が長くなります。
要介護度4~5では、自立歩行が困難であったり、食事・排泄・入浴などすべてにおいて介助が必要で、
在宅介護をするには介護者に大変な負荷がかかり、入居できるかどうかは切実な問題です。
入居できれば、費用の面や終身である点が介護者にとっては安心です。
グループホームは原則として自立歩行、介助があれば普通の生活ができる環境です。
特養とグループホームでは入居者様の身体の状態がかなり異なります。
元気に歩き回れて家事もでききる方と、車いすで生活し、ほとんどのことに介助が必要な方が共生できるのは、
素晴らしいことではあるのですが、いろいろと問題が起こってきます。
車いすの方は、自分だけ自由に動けないつらさを感じ、無理して合わせようとして、
転倒しそうになったり、失敗してしまい、人の目が気になることになります。
元気な方には、車いすの方をやさしく見守って助けてくださる方もおられますが、
ご自身が認知症であるので、弱った人と一緒は嫌だと考える方もいます。
車いすの方は、自分と同じように車いすの方が多い環境にいると平穏でいられます。
終身や看取りを行うグループホームは一定数あるようですが、
終身や看取りをすると、長期的には多くの入居者様が車いすや全介助の方となり、
病気がちな方が増えて、グループホームがミニ特養化していきます。
それは、グループホームが本来提供しようとする住環境ではありません。
グループホームから特養へ移行することにより、ご本人の状況に合った生活を続けていただくことができます。
このような現状を、参加してくださった方に知っていただく機会となりました。
グループホームで暮らせる期間は、状況によって様々ではありますが、
なるべく長期間、笑顔で、お元気に暮らしていただけるようにサポートすることが、
私たちの役割であると考えています。
なお参加者は、地域包括センター担当者1名、地域民生委員2名、
サザンツリー入居者家族様1名、サザンツリー従業員より2名、合計6名でした。