9月20日、第102回運営推進会議を開催しました。
定期的に取り上げている身体拘束について、今回はそもそも身体拘束によって
もたらされる負の影響について考えてみました。
おもな負の影響としては、次のようなことが考えられます。
意思に反して椅子に座っていてもらう/居室にとどまってもらう。
手っ取り早いからと、歩けるのに車いすを使用する。
➡ 身体機能が低下したり、筋力が低下する。
怖い顔・強い口調で注意する。
面倒くさそうな、あきれたような態度で接する。
➡ 不安、怒り、屈辱、ストレス、あきらめ等、精神的に苦痛を与える。
➡ 心身が委縮し、認知機能の低下を招く。
他入居者、スタッフに負の影響を与える。
➡ 拘束(スピーチロックや強引な接し方)されている入居者を見て、他の入居者が混乱したり、
自分もされるのではとの不安やトラウマを抱えることがある。
➡ 拘束をしたスタッフも後悔やトラウマを抱えるほか、拘束を見たスタッフが
(拘束をするスタッフに)不快感・不信感を持ち、職場の⼠気が下がる。
社会的な弊害
➡ 身体拘束・虐待問題が報道されると、社会から不信・偏⾒を持たれ、介護業界全体の評価を下げてしまう。
グループホームでは、身体拘束よりも、精神的な拘束につながる行為が起きやすいです。
仕事とはいえ、ストレスのかかることが多いので、頭でわかっていても、
いざその場に立ち会うと、うっかり上記のような行動をとってしまうことがあります。
身体拘束のもたらす負の影響を思い起こし、相手の目線に立ち返って、
ケアにつとめていることをお話させていただきました。
参加者の中に、包括センターから初めて参加された社会福祉士の方がおられ、
認知症の方の生活支援の大変さをいろいろと思い知らされたと感想を述べられていました。